2012年8月3日金曜日

著作権が親告罪であることの都合の良い解釈

[おことわり] この記事は、以前の記事を当ブログにお引越しする際に、「著作権の親告罪に関する都合の良い誤解」「著作権と二次創作との関係」を統合し、一部加筆修正したものになっています。また、このページ内で使われている「無断転載」は、他人の作品を自分が創作したと偽る「作者詐称」の意味は一切含んでいませんので、その旨重々ご承知おきください。

つい最近Twitter上で発言した内容が見事に誤解されて纏められたり広まっているのに辟易した。
最初の発端はコレ
で、これを見た二次創作関係のひとたちが怒り心頭したわけだ。
怒る理由は2点
1. 盗まれても文句いうなってことか!!
2. 二次創作は泥棒じゃない!!
特に2.については自分たちの都合と脳内ルールのオンパレード・・・


まず 1.について、どこにそんなこと書きましたっけ?「盗人猛々しい」や、その他の発言で1度でも無断転載者を擁護してますかね?
要は、自分たちの無断転載者叩きが100%褒められたものではない、後ろ指刺される可能性のある行為だとわかってるから、それに対する本能的な防御姿勢として、
「叩いて何が悪い!!」
にいきなり脳内変換されるわけやね。
ちなみに、二次創作物にだって(日本の法律では)版権元に許諾を得ているかどうか関係無しに著作権はある。んなことは百も承知。
Twitter上の指摘には「おまえは二次創作の価値を認めんのか!!」みたいな批判もあった。
一連の発言の、どこにそんなことが書いてあるねん? と思ったが、まぁ「二次創作は真っ白じゃない」「盗人猛々しい」等の一連の発言から
「だから二次創作するな」
と言っていると勘違いしているのだろう。
私のスタンスは
「知的財産は世界人類すべての共有財産。著作権は最小限にすべき」
である。
クリエイターが創作意欲を削がれることを防ぐ以上のことを、著作権法で縛るべきじゃないのだ。
だから、同人・二次創作の界隈で作家達が、版権元の利益を損なわないような暗黙のルールを醸成しつつ、著作権法のグレーな部分に敢えて踏み込みながら作品を作り上げていく、というのは賞賛すべきクリエイター魂だと思う。
だったら何故あの発言で無断転載叩きに対して暴言を吐いたか。
それはあの一連のまとめ、コメントで「犯罪」だの「剽窃」だの、自分たちが決めたルールではなく法律を基に叩いてたからである。一部の人ではあるが。
制作欲とファン精神のためなら、グレーゾーンに踏み込むことも辞さない、迷惑を掛けないように暗黙のルールは守る、と称して二次創作しておいて、自分の作品のためには「著作権違反です」はねぇだろ、と言いたいのだ。
法律を盾に自分の権利を主張したいなら、まず自分が守れよ、とね。

前述した通り、どちらも親告罪故に一次著作者に告発されなきゃクロではない。逆に告発されりゃ創作だろうが転載だろうがアウトだ。そこに違いはなく、告発する側にあっては暗黙のルールなんぞなんの制約にもならない。
あんたらがどれだけ無断転載を探してきて叩きまくっても、元の作者が(ほぼありえんが)「別に良いっすよ」と一言言えば法的に真っ白になるんよ?
そこんとこわかってる?
同人業界内の暗黙ルールと法律上の解釈を混同しておいて、よくもまぁ「「無断転載」と「二次創作」の混同。」なんて恣意的なタイトルを付けたものよ。
あぁ、わかってないからそういうことになるんね。納得。
まぁ精々そうやって仲間内ルールで幅を利かせながら、世間と隔絶してくださいな。

2. について。
まぁ、この界隈の人たちはなんて我田引水なんでしょう、と思わずにはいられない。
彼らによると
二次創作物は
「著作権侵害は親告罪であるため、一次著作者に問題とされない限り無罪である」
だから「二次創作は許されている」?
のだそうだ。
でも、複製権(無断転載/盗作)だけはダメなんだってさ(笑)
著作権って複製権と翻案権からなるもので、分離できないんですけど?
自己矛盾も甚だしい。
さらに「一次著作者に問題とされない限り無罪」?
無罪を免罪符に、著作権侵害してることを公言して正々堂々としてるわけだ。
親告罪ってのは版権者から訴えがなきゃ「公訴を提起することができない」
だけだから、真っ白なんじゃないんだよ?
無断転載を叩くときの決まり文句として、
「赤信号みんなで渡ればこわくない、が許されると思ってるのか!!」
ってのがあるけど、この人たちは同じ口で
「赤信号つかまらなければ悪くない」と公言してるわけだ。おもしろいね。
ここで、二次創作が「赤信号」なのか「青信号」なのか、という話になる。
つまり
「ファン活動は版権元にとっても好ましいものであり、積極的に認めている例もたくさんあるじゃないか。赤か青かを決めるのは版権元であって、そのための親告罪なのだ」
という意見だ。ご尤もである。
ただし、それは版権元や第三者が言う場合に限る。
二次創作物に対して、それを歓迎するか否か、については版権元だけが決めれるのだ。
黙認されているからといってそれが
「ウチの作品をこんなに好きでいてくれるなんて大感謝」
なのか
「勝手に使われて悔しいけど告訴するのが割にあわないので我慢している」
のか、直接聞いて確認する以外、確かめる術はない。
だからオマエは「許可取ってんの?」と聞いてるのである。

「黙認されていること」を、自分たちで勝手に「承諾」に書き換えるんじゃあない。
 

噛み付いてくる人たちは前者が具体化したものだけを例示するけれど、逆の例もいくらでもある。お互いに切りなく例を挙げても平行線のままだ。
じゃあ版権元の公式的なスタンスはどうなのだ、というと、ほとんどの作品に「著作権法の定めにより、複製等の一切の使用を禁止します」の様な警告がついている。
公には「使うな」と書かれているのですよ?
「するな」と言われてることを黙ってしておいて、胸を張って威張るってどういうことですか? それを文字通り「盗人猛々しい」というのです。
たまに「○○には公式ガイドラインがあって・・・」とか頓珍漢なことをいう人もいるが、そりゃスタートラインからしてこの話と違う。お話しになりませんな。

ファンと版権元との間に良好な関係を保つために、ファンの間で無断転載を強く戒めたり、二次創作に(暗黙の了解も含めて)規律を設けることは健全なことだと考えますよ。だから無断転載叩きが必要なら、ファンや暗黙ルールが成り立つ人間の間で存分にやればいい。
けれども、そこでのやり取りや醜態は内輪で処理してくれ。少なくともtwitter上のタイムラインは閉じた空間じゃない。そういう世界を知らない世間一般の目の前に晒すことで、「この界隈は自浄作用の為には醜い叩きが普通の世界なんだ」と誤解されても良いなら、もうこれ以上は何も言わんわ。
二次創作の世界がどんなに広がっても、世間から見ればまだ限られた世界である。
ファンだけでなく他の層(株主・他のメディア・一般大衆)も気にする版権元が、
「おたくのファンは醜いねぇ」
と言われりゃ最終的にどのような態度に出るか、そこのところを考えて欲しい
のだ。

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