この国の労働の異常さを、社畜とか労道、あるいはバンパイアのような言葉を通じて書いてきたが、もう一つ付け加えるべき言葉があることに気付いた。
「過剰サービス」という言葉だ。
気付かせてくれたのは、このブログ記事。
「IKEAは本当のサービスとは何か、をわかっていない」
まずIKEAのコンセプトを全く理解していない。
IKEAのコンセプトは
「価格とサービスのトレードオフ」
である。
組み立てはしない。輸送しない。製品の説明はすべてカタログで。
そのかわり、それらのサービスにかかるであろうコストは一切商品に上乗せされていない。
このコンセプトに忠実故に、品質の良い家具を低価格で販売できるのだ。
一昔前に話題になった、LCC(格安航空会社)と同じである。
ところがブログ記事を読むとどうだろう。
「そんなところは、ウチの想定外のサービスです」というところにばかり不満を述べている。
曰く、
・配送の手配がなっていない
・組み立て業者との連携がなっていない
・店員の態度がなっていない
IKEAの配送や組み立てに不満があるなら、自分で業者を手配すれば良いのだ。
もともとそれらの作業は「客がする」というのが大前提で、IKEAでもそれを手配してくれるのは、あくまでもおまけ。おまけに何を文句いう?
店員の態度にしてもそう。
あの店員達は客に愛想を振りまくためにあそこにいるのではない。配膳や片付け、掃除、商品管理のためにいるのである。将来、そういう仕事ができる精巧なロボットが普及すれば、まちがいなくIKEAはそれを導入するだろう。
そういう立場の店員に愛想やその他の付加価値を求めるのはどうかしている。
マクドナルドの「スマイル0円」で感覚がおかしくなってるのではなかろうか。
以前物議を醸したスカイマークのサービス方針同様「本来、顧客を満足させる、のは、タダじゃない」のはLCCだけじゃない。
最低限必要なものだけを最小のコストで手に入れるか、必要かどうかわからんサービスが上乗せされたものをそれなりのコストを払って手に入れるか、どちらを選ぶかは消費者の自由であるが、前者のコストで後者のモノを手に入れようという態度は改めた方が良い。
その両立不可なコストは従業員に対する負担となって跳ね返る。その表れがサービス残業をはじめとする労働問題の根源なのだ。
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